レ モ ん 日 記



2001年9月28日

・ご存知でしたか?「レモンの日

みなさん、ご存じでしたか? 10月5日は「レモンの日」です。

何故、この日が「レモンの日」となったかというと、1938(昭和13)年、高村光太郎の妻・智恵子が亡くなくなりました。亡くなる数時間前にレモンをかじり、かの有名な「レモン哀歌」という詩が生まれたのです。

「レモン哀歌」

そんなにもあなたはレモンを待っていた
かなしく白くあかるい死の床で
わたしの手からとった一つのレモンを
あなたのきれいな歯ががりりと噛んだ
トパアズいろの香気が立つ
その数滴の天のものなるレモンの汁は
ぱっとあなたの意識を正常にした
あなたの青く澄んだ眼がかすかに笑ふ
わたしの手を握るあなたの力の健康さよ
あなたの咽喉に嵐はあるが
かういふ命の瀬戸ぎはに
智恵子はもとの智恵子となり
生涯の愛を一瞬にかたむけた
それからひと時
昔山巓でしたやうな深呼吸を一つして
あなたの機関はそれなり止まった
写真の前に挿した桜の花かげに
すずしく光るレモンを今日も置かう


レモン写真
↑あなたにもトパアズ色の香気を...
読めば読むほど哀しくて涙が溢れてくる作品です。
愛する人を失った哀しみは月日が経つほど深まってくるのかも知れません。 そんな哀しい想い出の日だったのですね。

かつて青春の日々に、この詩をそらんじて彼の女性を想い焦がれた方も多いことと察します。どうか10月5日の「レモンの日」には、国産の青いレモンをがりりと噛りながら過ぎ去りし日々の想いでに浸って下さい。

湿っぽくなったので、少し元気の出そうなレモンの詩をもう一編・・・。

「レモン」 作:はたち よしこ

レモンは
遠くへ 行きたいのです

うすく切れば
それがわかります

うすく切れば
いくつもの車輪(しゃりん)

いい香りをふりまいて
車輪 車輪 車輪

レモンは
遠くへ 行きたいのです

いかがですか、こんな詩は?
レモンはみなさんのところへ行きたがっているのかもしれませんね。




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 岩城島では、このホームページ上にレモン博物館を建設しようと考えています。
 つきましては、レモンに関するあらゆる情報を集めたいと思いますので、このページの読者の皆さんが持っているどんな情報でも結構ですから、どしどしお寄せ下さい。
 また、博物館のコンテンツについても、ご意見ご要望等をお寄せ下さい。
 なお、博物館の学芸員も募集したいと思います。学芸員の資格分限はレモンに関するエキスパートであること、博物館の建設にボランティアで協力できることの二点のみです。(こんな厳しい条件で本当に集まるかどうか不安ですが、、、)
ちょっと変わった、楽しい「レモン博物館」ができるよう、よろしくご協力のほど、お願いいたします。

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