釣り情報 2001.8.27 順調に育っています−マダイ稚魚
岩城島周辺はその昔から瀬戸内海でも有数のマダイの漁場として各地から漁船が
集まっていました。ところが、最近は漁具の性能が良くなり過ぎたのか、自然に産卵
して育つよりも漁獲量の方が多くなって、いつのまにかマダイの絶対量が減っていました。
このため、岩城生名漁業協同組合では、8月3日に愛媛県栽培漁業基金から2.5cmの稚魚47,000尾を譲り受け、中間育成して8cmまで育てた後、付近の海に放流します。8月24日現在、稚魚は5-6cmまで順調に育っておりますが、人間同様、中には成長の悪いものもおり、「ふぞろいのマダイたち」となっています。こうなると、資本主義の原理と同様、大きいものはますます大きく、小さいものはますます不利になってしまうのです。このため、ある程度の生育条件を整えるため、選別してサイズを揃えるのです。
きょうは、組合員のみなさんが参加しての選別作業です。四角い箱の底に魚のサイズに合わせた網を張っておいて網目サイズ以下の小さいものは素通りするという方法です。無事選別を終えた稚魚たちは新しい海水を張ってもらって「メダカの学校」ならぬ「マダイの学校」よろしく嬉々として泳いでいました。
海への放流は9月3日の予定だそうですが、釣り人のみなさん、放流直後のマダイ稚魚はすぐに餌に食いつきますが、12cm以下のマダイは必ずリリースしてあげて下さいね。
釣り人のプライドとして20cm以下のマダイは「再来年、また会おう」と言いながら海に帰すくらいの度量が欲しいものです。
海は大きいけれども、サカナたちは無限にいるわけではありません。なんとか末永く付合って行きたいものですね。
写真上:大きに育ったのぉー(左)小さいのはのけてぇよぉー(右)
写真中:水槽掃除は大変じゃー(左)「マダイの学校」(右)
写真下:早く大きなってワシの網に掛かれよ
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