1998.07-08



1998.08.13

レモン畑の蝉時雨
 島は溜息が出そうなくらい暑い日が続いています。愛しいレモンたちは、この暑さにもめげず逞しく育っています。しかし、このところ、降雨量が少ないようで、濃い緑の葉っぱもカールして水を欲しがっています。新潟の方ではあんなにたくさんの雨が降ったというのに、日本列島の局地気象の妙というべきでしょうか。

 そんなレモン畑に入っていくと、たくさんのセミの抜け殻が残っています。苦節、数年間、レモン畑の地中深く暮らし、やっと地上に出て数週間の生をまっとうするのです。セミの抜け殻が多いいほど農薬が少ないということになるのでしょうか。ニイニイゼミ、クマゼミ、ツクツクボウシ、アブラゼミなどの抜け殻があちらこちらに残っています。レモンの果実は、あんなに酸っぱいのに、セミたちが吸う樹液は酸っぱくないのだろうか。そんなことを考えながら歩いていると、いきなジャーっとセミのオシッコが、、、。これが本当の蝉時雨、、、。



1998.07.29

 愛しいレモンは、あの可憐な花を咲かせてから、約6ヶ月で収穫サイズの「青いレモン」の果実となりますが、なかには、ゆえ在って、収穫されないままに樹上で時を過ごすものも出てきます。その結果、ご覧の写真の様な、超完熟・ジャンボ・レモンの誕生となる訳です。手入れの仕方にも寄りますが、普通と同じに管理していれば、この程度にまで肥大するのです。

 ちなみに、この大きさで、重さは480gのまるまる1年ものです。もちろん、中身はたっぷりの果汁です。ただ、「青いレモン」とくらべて、少しクエン酸の含量が下がりますので、完熟風味で、あまり酸っぱくない、まろやかな味のレモンになります。どなたか、こんなジャンボレモンの楽しい使い方を教えてくれませんか。



1998.07.14

 誰が植えたのか、切り通しの路に沿って、ムクゲが並木のように連なっています。その花の姿は、じりじりと照りつける太陽に向かって、自分のはかない命を懸命に主張しているかのようです。花の咲く期間は長いのですが、一つ一つの花命はとても短いのです。百日紅ももうすぐ開花します。セミたちのコーラスも一斉に始まります。ニイニイゼミを皮切りにクマゼミ、ツクツクボウシと続き、しんがりはいつもアブラゼミです。今日の出しものは「夏の盛りの蝉のように」という戯曲です。最近は果樹園の荒廃も進み、農薬散布が減った分、蝉の幼虫もずいぶん暮らしやすくなったようです。

 そんな周りの風景をしり目に、今日も、レモンの「青い果実」は着実に肥大を続けています。今年の梅雨は思いの外、雨量が少なかったので、これから日照りが続くと水分の補給が栽培管理の一番の課題になりそうです。天の恵みの光と水のバランスがこの「青い果実」を如何様にもしてしまうのです。ご覧下さい、ここまで元気に育ちました。

※写真:なんとかレモンの形になってきた「青い果実」



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