第10回


島々日記:99.8.18

島はどこでも海水浴場〜こんな砂浜もあるんよのぉー
 瀬戸内海の島は、小さな砂浜と岩場が交互に入り組んで複雑な地形をしています。ですから、湘南や九十九里のように延々と続く砂浜はありませんが、写真のような小さな砂浜が次から次へと出て来るです。もちろん、どこで泳ごうと個人の自由です。プライベートを楽しみたければ、人気の無いこじんまりとした砂浜はいくらでもあります。ただし、シャワーとかトイレなんかはありません。まさしく天然の海水浴場なのです。人間が太古の昔から海水浴を楽しんでいたそのままに、「ふりちん」(スッポンポン=素っ裸)で泳いでも、人に見つからなければ、それはそれでいいのです。もちろん、一昔前までは、そんなスリルを楽しむ不届きな輩もたくさんいましたが、、、、。(何も身につけないで、生まれたままの姿で水中に入る開放感は癒しの極致だという噂です。中には泳ぎながら水中で金魚のようにウンコまでするというつわものもいたようです。)
 泳ぎに飽きたら磯場で食糧の自給にいそしめばいいのです。ニイナなどの貝類は最高の酒肴です。
 よく島外の方から、どこで泳げばいいのか尋ねられる事がありますが、自分の気に入ったところがあればどこでもいいのです。あなたもふりちんで海の幸を満喫できる至福のひとときを過ごしてみませんか。



島々日記:99.7.27

無人島に死す〜津波島ビワクビ浜にて
 砂浜に打ち上げられた無残な白骨の主は、瀬戸内海に迷い込んだイルカのようです。 仲間たちと大海原で泳ぎ廻っていた筈なのに、、、夏本番を前に無情にも朽ち果てて、その骸骨を無人島のこの砂浜にさらすこことなってしまったのです。
 今年の海は、水温の上昇が遅くガラ藻(ホンダワラ)もまだたくさん磯に付いています。春先の桜鯛も近年にない豊漁で値崩れするほどでした。その後、鯵の豊漁も続いていますが、やはり、「何か変じゃのおー。」というのが漁師さんたちの声です。鮫を見たという情報も多く寄せられています。近くの島では危険な種類の鮫が定置網にかかったとか。また、昔からのスナメリは海砂採取で減ってしまい姿を見ることも無くなりましたが、普段見慣れないイルカがあちこちで確認されています。
 この白骨となったイルカも、餌の小魚を追って瀬戸内海に迷い込んだものの、余りの島数に吃驚し、とうとう帰り道がわからなくなってしまったのでしょう。悲しみのあまり息絶えてしまったのか、高速で走り回る釣船に激突されて致命傷を負ったのか、詳しいことは何もわかりません。どうか迷わずに成仏して欲しいものです。
 なお、このイルカの骨は、ほとんど全身が残っていたので新居浜の総合科学博物館に引き取ってもらうことになりました。展示されたあかつきには、子供たちの空想の中でいつまでも泳ぎ続けて欲しいものですね。
 いろいろな角度から、いろいろな視点から、ぜひ、ご自分の足でこの橋を渡って、その目で、この美しさを確かめてください。
 そのついでに、すぐ近くにある(車とフェリーで十数分)この岩城島にも立ち寄って見てください。



島々日記:99.6.14

しまなみ海道を歩こう!〜多々羅大橋は美しい!
 シンメトリックな世界一の斜張橋は、何故か「しまなみ」にピッタシあっています。
 橋本体の美しさは、もちろんですが、周りの島影にその姿を重ねることによって、不思議な黄金分割の景観を醸し出しています。これまで人間が造ってきた、いわゆる人工的なものは、自然景観とは調和しないというのが通説でしたが、ひょっとすると、この橋はその通説を覆したのではないでしょうか。瀬戸田町にあるビエンナーレという野外彫刻の一群に、またひとつ新たに追加された巨大な野外彫刻なのかも知れません。

 いろいろな角度から、いろいろな視点から、ぜひ、ご自分の足でこの橋を渡って、その目で、この美しさを確かめてください。
 そのついでに、すぐ近くにある(車とフェリーで十数分)この岩城島にも立ち寄って見てください。


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